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2007年5月10日 (木)

藤沢周平「海鳴り」&吉田 修一「悪人」

作者唯一の市井(しせい)ものの長編だそうです。 市井=まち

そろそろ五十に手が届く紙問屋・新兵衛の「お店に関わる悪意のからくり」+「不仲の妻そして跡継ぎである道楽息子」+「同業者の妻との不倫」のお話です。

仕事と家庭と恋。どれも捨てがたいわけです。会えなかったり、相手の気持ちが読めなかったり、新兵衛の心の中や会話の場面が多く、テンポ良く読めます。大人の恋愛小説です。

物語の結末で心中の予定だったそうですが…。

それから、ちょっと「海鳴り」と共通しているような?内容の、朝日新聞の夕刊に連載されていた「悪人」吉田 修一
連載中に全部読んだわけではないし、面白かったので出版されたらまとめて読み直したいと思っていた本です。先月中旬、図書館に予約しました。今現在40人ぐらい予約されています。私の順番は中ほど。
内容はわかっているので気長に待ちましょう。気長に…。

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追記(2007/8/30)
「悪人」ですが、図書館に予約していた順番がやっと回ってきました。4ヶ月待ちでした。本で読むとまたよいですね。
実際にこういう事件はあり得そうですが、最初の段落でその犯人と被害者がだれかは書かれています。でも、その犯人は悪人ではないのでしょうか!?
本には事件にかかわったあらゆるの関係者の心の動きがみごとに書かれていました。中でもいちばん切ないのが「おばあさん」でしょうか。オレンジ色のスカーフが哀しい。

70人近い人がお待ちなので、すぐに返却しますからね。

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追記(2007/12/22)
「悪人」が第34回大佛(おさらぎ)次郎賞に決まりました。当初は第2の殺人が起きる構想だったそうですが、佐賀の女性を描くうちに殺せなくなったそうです…。こういうところも「海鳴り」に共通点があるような…。
この大佛次郎という人、横浜の港の見える丘公園近くに記念館があるのですが、だいぶつじろうだとばかり思っていたものです。鎌倉ゆかりの作家で、「鞍馬天狗」などの作者です。「杉作、日本の夜明けは近いぞ」ですね。

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追記(2009/11/5)
「悪人」が映画になります。映画『悪人』オフィシャルサイト

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