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2015年1月28日 (水)

天に星 地に花/帚木蓬生(ははきぎ・ほうせい)

「終章」のあとの「後記」で、実在の人物とその祖先のお話だと言うことがわかりました。いわば大河ドラマの様相です。

第一章の「年貢責め」が実に面白くなく、最後まで読めるかsign02と思いましたが、第二章の「疱瘡」からは面白く読むことができました。(第一章は大事ですcoldsweats01 )
饑餓・蟄居・婚礼・鬼夜・開業・人別銀・一揆・梟首(きょうしゅ)と続きます。

人格者の親がいて、出来の悪い長男が大庄屋の跡を継ぐ。
主人公は次男の方で、久留米城周辺が舞台です。

主人公の庄十郎は13歳の時に疱瘡にかかるが、医者の小林鎮水(ちんすい)の治療で助かる。だが、看病で疱瘡がうつった母の菊は亡くなる。
恨みに思った長男の甚八は、井上村から出て行け、二度と筑後川を越えるなと言い放つ。
庄十郎は、鎮水の弟子になり、医者になる。
世相と妹の千代もからみ、物語は進みます。ちなみに実在の人物は千代の夫と子孫です。

天に星、地に花、人に慈愛
この言葉が、キーワードです。

自分では、病者に慈愛をそそいでいるつもりだった。しかし、肝腎の父母に慈愛をそそいではいない。人には説いていても、母や父の霊を、この己自身が大切にしていない。
自分は、何という裏表のある生き方をしているのか。まるで己の親不孝を糊塗(こと)するために、周囲に親孝行を説いているようなものだった。

のちに、主人公は長男の胸の内を知ることになります。

現実は、どうでしょうか。
お互いに心がすれ違ったまま、人生を終えるのではないでしょうか。
胸の内を知ることができてよかった。そう思いました。

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コメント

主人公、ハングリーな方ですね。
お互い「胸の内」がわかってよかった、たしかにすれ違いのままで終わっちゃう方が多いかもsign02

投稿: 紫音 | 2015年1月28日 (水) 10:37

現実は小説にようにはいかないと思いますが、それぞれにそれぞれの言い分があるものだと思いました。

投稿: マーチ | 2015年1月28日 (水) 14:38

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